回すと、増える ── n回対称はどこまで許される?

周期結晶とは、同じ模様が並進(くり返し)で無限に続くもの。下の灰色の点が、その「くり返しの足場」=格子だよ。
そこへ n回対称(360°/n ずつ回すと重なる)を持ち込めるかを、回して試してみよう。問いはいつも一つ:回した矢印は、格子の上にちゃんと戻ってくる?

n 回対称:
θ = 360°/n = 2·cosθ = 格子点に乗る?
なぜ「格子点に乗る/乗らない」が効くの?
矢印 a を +θ と −θ に回した二本(a′a″)を足すと、ベクトルとして a′+a″ = (2cosθ)·a ── a に平行になる。これも格子の並進=整数 × a でないといけない。だから 2cosθ が整数になる n だけが、周期結晶の並進と握手できる。
それが n = 1, 2, 3, 4, 6。5 や 7 以上は、矢印の和が格子点のあいだに落ちてしまう。これが「結晶に五角形がない理由」だよ。

…でも「並進を捨てたら?」という続きがある。準結晶は、周期性を手放すことで 5 回対称を堂々と持つ。それはこの道の最後で。

つながる先 → 結晶に五角形がない理由(読みもの)空間群エクスプローラー(教材用・230群・3D)